院長ブログ

今年はこれから秋にかけてダニによるアレルギーの病気が増えます。理由は今夏の暑さです。

夏の終わりから秋にかけて、鼻の調子が悪くなる(鼻がかゆい、鼻水が多い、鼻がつまる、くしゃみが多い、鼻血が出やすい、鼻がかゆい)方が多いです。その原因の多くはダニよるアレルギーです。鼻以外でも、耳や皮膚がかゆい、目の調子が悪い(かゆみなど)などの症状も悪化しやすいです。その原因はダニによるアレルギーのことが多いです。夏から秋にかけてとても悪化しやすく、今年のように猛暑と呼ばれる年は特にひどくなる方が多いです。その理由と対策をご説明します。

ところで「ハウスダスト」とは何なのでしょうか?まず日本語に翻訳しますと「家ぼこり」となります。なんだ「ゴミ」のことかと思わないでください。たしかにハウスダストに衣類のカスなどゴミがありはしますが、その中にアレルギー反応を起こしうる、様々な物質が混じっているのです。「ダニの死骸やフン」「犬や猫など動物の皮膚や毛」「蛾などの虫の成分」「カビ」などです。この中でも「ダニの死骸やフン」が最も影響が大きいです。このため、「ダニ」に大してアレルギー体質になってしまっている方がとても多いのです。花粉症以外のアレルギーの中では最も重大なアレルギー物質が「ダニ」なのです。アレルギー性鼻炎や喘息となる方の大多数はダニが原因です。

 

 

今度は「ダニ」はいつごろ増えるかということを説明します。夏の暑い時期に増えるということをご存知の方は多いかもしれません。正解です。ダニは高温で多湿な気候を好みますので、日本の梅雨から夏は大好きです。特に今年のように長雨のあとに猛暑にとなれば最も増えてしまいます。その増え方ですが、下にあるグラフを参考にしてください。6月から8月に激増していることが分かると思います。ただ注意が必要なのは、ダニの数は9月から減っていますが、ダニアレルゲン(ダニの死がいやフン)の量は10月まで増え続け、11月や12月もかなり多いことです。つまり、何の対策もしないと、アレルギーの病気は夏だけではなく、このあと秋まで長期間悪化し続けるということです。

 

ここまでの説明で、アレルギー性鼻炎や気管支喘息などアレルギーの体質の方は、これからも数か月症状が続くことがお分かりになったと思います。では、どうすればよいのでしょうか?

まずは、身の回りのダニアレルゲン(死がいやフン)を減らすことが重要です。ダニが最も多いのは布団やベットなど寝具です。ついで、カーペットやクッションなどもダニが増えやすいです。

まずは増えないように、エアコンや換気で部屋の温度や湿度を低くすることです。しかしながらこれが特に大事なのは梅雨~8月中旬までですので、今からの対策としては不十分です。おそらくダニはすでにだいぶ増えてしまっています。

今からできることは、布団などですでに増えてしまった、ダニを殺した後に、掃除機で死骸やフンを取り除くことです。布団は天気の良い日によく干すとよいです。その際、途中で裏返し両面に日をあてましょう。また、そのあと布団を掃除機がけすることがとても効果的です。掃除機自体は高額な布団専用でなくてもかまいません。ただし、先端のノズルは布団用のものにしてください。掃除機メーカーから発売されている場合もありますし、アダプターを介して接続する汎用のものもあります。「布団 掃除機 ノズル」などで検索すれば簡単に見つかると思います。普段使っている掃除機の先端で布団を吸いますと、モーターに負荷がかかり、故障の原因になりえますので注意ください。

布団以外であれば床を吹いたり掃除機をかける、カーペットを掃除機かけたり不要なら片付けるなどもしてください。とにかく、身の回りのホコリを減らせば、ダニアレルゲンも自然と減ります。

 

 

ここまでは受診せずとも行えることです。症状が強い場合は薬での治療が大事ですので是非来院ください。アレルギーの病気の特徴として、我慢すると、ますます症状が悪化したり、治療が難しくなることがあります。早め早めの対策や治療が大事です。
症状によって適切な薬は異なります。例えばくしゃみやかゆみに効果がよい薬は鼻づまりや咳、痰には効果が弱いです。薬によっては眠気などが出やすいものもありますが、当院では眠気が少なく効果がよい薬を選んで処方するようにしています。

また、ダニまたはスギ花粉のアレルギーがありお困りの方には「舌下免疫療法」という体質改善をする根本治療もあります。とてもおすすめの治療です。治療期間が3~5年間で、毎日の服薬3年以上少なくとも月1回受診が必要程度ということをご了解いただけるのであれば是非ご相談ください。当院ではアレルギーが落ち着いた方に対して毎年5月ごろ~9ないし10月ごろの新規の舌下免疫療法開始をおすすめしています。風邪やインフルエンザの流行期やスギ花粉飛散期は舌下免疫の新規開始には適さないのです。舌下免疫を検討される場合はまずは採血検査を行いますので、お早目に受診ください。

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