🤧 鼻レーザー治療とは?花粉症・アレルギー性鼻炎への効果と治療の流れ
[ 公開日: 2026/7/25 ]

みなさん、こんにちは。宮前平トレイン耳鼻咽喉科の院長です。
花粉症や、ダニ・ハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎では、鼻づまり、鼻水、くしゃみなどの症状が続きます。
治療の基本は抗アレルギー薬や点鼻薬ですが、
- 薬を使用しても鼻づまりが残る
- 毎日薬を使い続けたくない
- 学校や仕事が忙しく、頻繁に通院できない
- 将来の妊娠に備えて、薬に頼りすぎない治療を考えたい
という方も少なくありません。
そのような方に検討していただきたい治療の一つが、鼻レーザー治療(下鼻甲介レーザー焼灼術)です。
この記事では、鼻レーザー治療の仕組み、期待できる効果、治療回数、当院での治療の流れ、治療後の経過について詳しく説明します。
🔦 鼻レーザー治療とは?
アレルギー性鼻炎では、花粉やダニなどのアレルゲンが鼻の粘膜に付着し、アレルギー反応が起こります。その結果、鼻粘膜が腫れ、鼻水やくしゃみが増加します。
鼻レーザー治療では、鼻の中にある下鼻甲介の粘膜の表面にレーザーを照射します。
レーザーを照射した粘膜が治癒・再生する過程を利用して、アレルギー反応を起こしにくい状態へ変化させ、鼻炎症状の軽減を目指します。
飲み薬や点鼻薬が、現在起きているアレルギー反応を抑える治療であるのに対し、鼻レーザー治療は、アレルギー反応が起きる場所である鼻粘膜に直接働きかける治療です。

👃 どのような症状に効果が期待できますか?
鼻レーザー治療では、主に次の症状の改善を目指します。
- 鼻づまり
- 鼻水
- くしゃみ
特に、鼻粘膜の腫れによる鼻づまりに効果が期待できます。
ただし、鼻中隔弯曲症など鼻の構造上の問題や、副鼻腔炎、鼻茸などが関係している場合には、レーザー治療だけでは十分に改善しないことがあります。
実際に鼻の中を診察し、レーザー治療が適しているかを判断します。
🤰 将来妊娠する可能性がある女性には、特におすすめします
鼻レーザー治療は、将来妊娠する可能性がある女性に、特に検討していただきたい治療です。
妊娠中は、アレルギー性鼻炎に対する内服薬を原則として使用できません。当院では、妊娠5か月以降で症状が強い場合に、必要に応じて鼻噴霧用ステロイド薬を処方することがあります。
そのため、妊娠前に鼻レーザー治療を行い、鼻炎症状をできるだけ安定させておくことには大きな意味があります。
近い将来に妊娠を予定している方だけでなく、すぐに予定がない方にも、将来に備えて早めに知っていただきたい治療です。効果が弱くなった場合には、必要に応じて再度治療することもできます。
🎓 中学生・高校生に特におすすめします
鼻レーザー治療は、中学生・高校生にもおすすめしたい治療です。
鼻づまりが続くと睡眠の質が低下し、授業や受験勉強への集中を妨げることがあります。また、学校、部活動、塾などで忙しい中高生にとって、毎日の服薬や繰り返しの通院が負担になることもあります。
鼻レーザー治療は、1〜3回の治療で1〜2年程度の効果が期待できるため、受験や進学などを見据え、症状が強くなる前に治療しておく方法の一つです。
当院では、治療中に落ち着いて姿勢を保ち、安全に照射できることを条件に、おおむね11歳以上の方を対象としています。
川崎市では2026年9月から、小児医療費助成の対象が高校生年代まで拡大され、通院時の一部負担金も廃止されます。そのため、助成対象となる中学生・高校生は、保険診療である鼻レーザー治療を自己負担なく受けられるようになります。

🌿 原因を問わず、アレルギー性鼻炎に対応します
鼻レーザー治療の大きな特徴は、アレルギー性鼻炎の原因を問わず治療できることです。
スギ花粉やダニだけでなく、ヒノキ、ハンノキ、カモガヤ、ブタクサなどの花粉、ハウスダスト、動物のフケなど、原因となるアレルゲンにかかわらず、アレルギー性鼻炎であれば治療の対象となります。
これは、レーザー治療が特定のアレルゲンに対して行う治療ではなく、アレルギー反応が起こる場所である鼻粘膜そのものに働きかける治療だからです。
複数のアレルゲンに反応している方や、季節を問わず症状が続く方にも検討できます。
🔢 治療回数は1〜3回、効果は1〜2年
当院では、鼻の状態や治療後の効果に応じて、レーザー治療を1〜3回行います。
実際には、1回の治療でも一定の効果を実感される方が少なくありません。
一方で、鼻粘膜の腫れが強い方や、1回目の治療後も症状が残る方では、追加治療を行うことで、より高い効果が期待できる場合があります。
まず1回治療を行い、その後の症状や鼻の状態を確認しながら、必要に応じて追加治療をご案内します。
効果は一般的に1〜2年程度が目安です。
時間がたつと鼻粘膜が再生し、徐々に元の性質に近づくため、効果が永久に続く治療ではありません。再び症状が強くなった場合には、鼻の状態を確認したうえで再度治療することも可能です。
🩺 当院で治療を受けられる方
当院では、原則として次の条件を満たす方を対象としています。
- アレルギー検査でアレルギー性鼻炎と診断されている
- おおむね11歳以上
- 診察でレーザー治療が適していると判断された
- 治療中に落ち着いて姿勢を保つことができる
- 鼻の中にレーザーを安全に照射できる
アレルギー検査を受けたことがない方や、以前の検査結果を確認できない方には、必要に応じて検査をご案内します。
鼻中隔の曲がりが強い場合や、鼻の炎症・腫れが強い場合には、十分な範囲に照射できず、治療をおすすめできないことがあります。
📅 治療に適した時期
当院では、鼻レーザー治療を主に5月から11月頃に行っています。
スギ花粉が大量に飛散している時期は、鼻粘膜の腫れや炎症が強く、十分に照射できないことがあります。また、治療後の一時的な鼻づまりと花粉症の症状が重なると、負担が大きくなります。
ダニアレルギーは一年中症状が出る可能性がありますが、夏から秋に悪化する方が多いため、症状が強くなる前の5月から7月頃は治療しやすい時期です。
受験や大切な予定に合わせて治療を希望される場合には、直前ではなく、余裕をもってご相談ください。
⏱️ 鼻レーザー治療の流れ
1.一般診療を受診します
鼻レーザー治療をご希望の方は、まず当院の一般診療(完全ネット予約制)をご予約ください。
現在の症状、使用している薬、アレルギー検査の結果、鼻の中の状態などを確認し、レーザー治療が適しているかを判断します。
レーザー治療を電話やインターネットから直接予約することはできません。
2.後日の治療日時を決めます
治療の適応がある方には、治療内容や治療後の経過をご説明し、後日の治療日時を決定します。
診察を受けた当日に、そのままレーザー治療を行うことはできません。
3.表面麻酔を行います
治療当日は、麻酔薬を染み込ませたガーゼなどを鼻の中に入れ、約15分間表面麻酔を行います。
全身麻酔や注射による麻酔ではありません。
4.レーザーを照射します
麻酔が効いたことを確認した後、鼻の内部を観察しながら、下鼻甲介の粘膜にレーザーを照射します。
照射時間は、両側を合わせて約5分程度です。
5.状態を確認して帰宅します
治療後に出血の有無や体調を確認し、問題がなければそのまま帰宅できます。入院は必要ありません。
😌 治療は痛いですか?
治療前に表面麻酔を行うため、通常は強い痛みを伴う治療ではありません。
治療中には、鼻の中の温かさ、刺激感、軽い違和感、焦げたようなにおいなどを感じることがあります。
鼻粘膜の状態によっては、少量の出血がみられることもあります。痛みや刺激の感じ方には個人差がありますが、患者さんの状態を確認しながら治療を進めます。
🩹 治療後の経過
鼻レーザー治療は、治療直後から鼻が完全に通るようになる治療ではありません。
レーザー照射後は鼻粘膜が一時的に腫れるため、治療前よりも鼻づまり、鼻水、くしゃみが強くなることがあります。
また、鼻の中にかさぶたができたり、鼻をかんだ際に少量の血が混じったりすることがあります。かさぶたを指や綿棒で無理に取ると出血することがあるため、触らないようにしてください。
多くの場合、こうした症状は治療後数日から1〜2週間程度で徐々に落ち着きます。
効果を実感し始める時期は、一般的に治療から2〜3週間後が目安です。
⚖️ 鼻レーザー治療のメリットと注意点
メリット
- 抗アレルギー薬や点鼻薬の使用量を減らせる可能性があります
- 毎日の服薬や頻繁な通院の負担を減らせる可能性があります
- 健康保険を使用でき、入院せず日帰りで治療できます
注意点
- 効果には個人差があります
- 効果は永久ではなく、目安は1〜2年です
- アレルギー体質そのものを治す治療ではありません
- 治療後も、症状によっては内服薬や点鼻薬が必要です
- 鼻の形や病気の状態によっては治療できないことがあります
💊 薬物療法・レーザー治療・舌下免疫療法の違い
薬物療法は、現在起きている鼻水、鼻づまり、くしゃみを速やかに抑える、短期的な治療です。
鼻レーザー治療は、鼻粘膜に直接働きかけ、1〜2年程度の症状改善を目指す、中期的な治療です。
舌下免疫療法は、スギ花粉またはダニのアレルゲンを毎日服用し、数年間かけてアレルギー体質の改善を目指す、長期的な治療です。
舌下免疫療法の対象はスギ花粉またはダニですが、鼻レーザー治療は原因アレルゲンを問いません。
これらは、どれか一つしか選べない治療ではありません。
舌下免疫療法で将来的な体質改善を目指しながら、効果が安定するまでの期間を薬物療法や鼻レーザー治療で支えるなど、症状や生活に合わせて組み合わせることができます。
💴 費用の目安
両側・1回あたり:3割負担の方 8,730円
※再診料、検査料、処方箋料などは別途かかります。
小児医療費助成制度の対象です
川崎市では、2026年9月から高校卒業まで助成対象が拡大されます
🚃 鼻レーザー治療をご希望の方へ
鼻レーザー治療をご希望の方は、当院の一般診療(完全ネット予約制)からご相談ください。診察で鼻の状態やアレルギー検査の結果を確認し、治療が適している場合に後日の治療日時をご案内します。
薬を使用しても鼻づまりが残る方、薬の使用量を減らしたい方、将来の妊娠や受験に備えたい方は、診察時にご相談ください。

